こんにちは。 庭遊館 の中西です。
猫にご飯をあげていた60代の女性が
コリネバクテリウム・ウルセランス感染症 という
人畜共通感染症 に感染したというニュースがありました。
まず、どんな感染症があるのか知ることが
感染予防の第一歩だと思います。
コリネバクテリウム・ウルセランス ( ウルセンス菌 )という菌に
感染して引き起こされるジフテリアに似た症状を示す感染症です。
ウルセンス菌 はヒト、犬、猫、牛のほか、
様々な動物が感染事例があり、咽喉頭、肺、皮膚、乳腺など
様々な症状を呈する動物由来の感染症で、
初期症状は風邪に似た症状を示します。
その後、喉の痛みや咳などと共に、扁桃や咽頭などに
偽膜(繊維組織に膿などが加わってできた膜様のもの)や
白苔が現れます。
重篤な場合には呼吸困難などを示し、
最悪の場合死に至ります。
抗菌薬が有効とされており、早期発見で回復例もあるようです。
感染予防のためにウルセランス菌に感染した動物と
接する場合には注意が必要です。
感染した動物はくしゃみや鼻水など
風邪に似た症状や皮膚病を示すことが多く、
そういった症状の出ている場合は
過剰な接触を避けたほうがいいかもしれません。
一方で、菌は保有しているけれど無症状の場合もあるので、
過度に神経質になるよりも、
触れ合ったあと手洗いうがいを確実に行うことが
感染リスクを軽減する最も簡単な方法です。
もし、ペットが風邪と似た咳やくしゃみ、鼻水などの症状があり、
皮膚炎や皮膚や粘膜に潰瘍があるときは
早めにかかりつけの動物病院で診察を受けるようにしてください。