こんにちは。 庭遊館 の中西です。
徳島県で飼い犬についたマダニから
飼い主にウイルス感染したニュースが報道されました。
今日は今回問題になっている感染症 SFTS についてのお話です。
SFTS ( 重症熱性血小板減少症候群 )は
マダニ を介して感染する人畜共通感染症です。
SFTS ウイルスに感染すると6日〜2週間の潜伏期を経て、
発熱、消化器症状(食欲低下、嘔気、嘔吐、下痢、腹痛)が
認められ、その他頭痛、筋肉痛、意識障害や失語などの
神経症状、リンパ節腫脹、皮下出血や下血などの
出血症状などを起こします。
今回ニュースになった飼い主の男性は
マダニ に噛まれたのではなく、
発熱や血便などの症状が現れた愛犬の看病をしている際に
犬 に舐められるなどして粘膜から感染したようです。
厚生労働省も 犬 や猫の血液や便を通じて
感染する恐れがあるため、注意を呼びかけています。
SFTS の致死率は6.3~30%ですが、
有効な薬剤やワクチンがないため、
感染すると重症化することもあります。
SFTS に感染しないためには
マダニ から身を守ることが一番の対策かと思います。
厚生労働省から マダニ 対策のマニュアルが出ています。
(↓ダニのイラストをクリックするとPDFが開きます)
ワンちゃん の場合は、
・定期的なシャンプー
・お散歩時の洋服の着用(防ダニ・蚊加工がお勧め)
・草むらを避ける
・ペット用虫除けスプレー(アロマなど)
・お散歩後のブラッシングなどがあります。
・ワンちゃんの過ごす場所の掃除
ただし、これだけ気をつけても100%ダニを
近づかせない!というわけではないので、
病院で処方してもらえる「 フロントライン 」などの
ダニ駆除薬をつけることをお勧めします。
ダニ・ノミの成虫の駆除と卵の孵化も阻止してくれます。
皮膚に滴下するタイプや内服薬があるので、
どちらにするかは獣医師の先生と相談してくださいね!
また、 愛犬 が可愛すぎて堪らなく、
顔を舐めさせている方もいるかと思いますが、
今回のケースのようにマダニに噛まれる他、
粘膜からの感染もあるので顔周りを舐めさせるのはやめましょう。
ワンちゃん の口の中には他にもヒトに感染する菌などもいて、
SFTS 以外の病気にならないためにも避けるべきです。
寒くなってくるとノミやダニが目に付かなくなって、
対策をやめがちですが、現代の快適な住まいはダニにとっても
過ごしやすく、たとえ冬でも活動をしていると言われています。
なので、ノミ・ダニ対策は1年を通して行うことが大切です。
愛犬 も飼い主さんも長く安心して過ごすために
今一度、感染症の予防対策を見直しましょう。